TAIWAN Hiker's Handbook

#2 代表的な山とルート

調査/文:渡部隆宏
2018.12.17
TAIWAN Hiker's Handbook

#2 代表的な山とルート

調査/文:渡部隆宏
2018.12.17

雄大で豊かな自然が残る台湾の山は、一度知ってしまったら素通りできない魅力にあふれています。山と道はより多くの日本人ハイカーが台湾を訪れ、その素晴らしさを体感してほしいと願っています。

そこでスタッフを現地に派遣し、台湾を旅するハイカーのための実践的なハンドブックを作成しました。第2回目となる今回は、景観、アクセス、難易度などの面から日本のハイカーにもお薦めできる7つの山域、およびそのルートをご紹介します。

【TAIWAN HIKERS HANDBOOK#1 台湾の山について】

ご注意:本稿はリサーチャーの現地取材と日本で入手できる資料(書籍、WEBサイトなど)や台湾当局とのやりとりをもとに、2018年12月時点の情報としてまとめたものです。可能な限り事実確認を行い、また、台湾現地協力者の監修を受けて作成しましたが、事実と異なる内容が含まれる可能性や、実際に現地にお詳しい方からすると違和感のある内容が含まれている可能性があります。お気づきの点がございましたらご指摘いただければ幸甚です。

台湾の代表的な山岳とルート

①雪山(雪山エリア)

アクセスが良くダイナミックな景観が楽しめる台湾第2の高峰

写真:三田正明

写真:曾國展

写真:曾國展

写真:曾國展

写真:曾國展

写真:曾國展

写真:三田正明

写真:曾國展

写真:曾國展

写真:曾國展

写真:曾國展

写真:曾國展

・台湾第2の高峰
・雄大で変化に富んだ景観
・多彩でチャレンジングなルート
・公共交通機関でのアクセスが容易

台湾五岳のひとつ、標高3886mの雪山(Xue Shan)は、かつて日本統治時代には次高山(ツギタカヤマ)と呼ばれた台湾第2の高峰であり、文字通り雪覇国家公園を代表する山です。

主峰直下には北アルプスの涸沢のようなカールが広がっており、主峰から西には翠池という台湾最高所の高山湖(標高3520m)もあり、「これぞ台湾の山岳地帯!」といった素晴らしい景観を誇ります。

最もメジャールートの雪東線での登頂は、七卡山荘を経て雪山東峰(3201m)を超え三六九山荘に宿泊、2日目に主峰に登り3日目に下山というのが一般的な日程です。

雪東線は登山口から主峰山頂までは10.9km・標高差1700mほどあり、玉山(塔塔加発の場合)の10.8km・1400mと比べても急な行程となっています。雪山北峰を巡る聖稜線の場合は5日、東峰に加えて中雪山や大雪山を巡る雪山西稜線の場合は7泊ほどかかります。日程の都合とスキル次第で、さまざまなルートが選べるのも魅力と言えるでしょう。

アクセス

公共交通機関でアクセスが容易な点は雪山の大きな魅力です。台湾北東の都市・宜蘭から雪東線の登山口となる武陵農場まで國光バスが1日2便出ているほか、事前予約制ですが台北からの直通バス(e-go觀光バス)もあります。e-go觀光バスは台北を7時台に発車。LCCの深夜便などを使えば東京を出た翌日昼には武陵農場に着いてしまいます。

武陵農場は雪覇国家公園内にある高原リゾートで、そこから登山口までは7km・480mほどの林道登りとなり、それだけで所要3時間ほど。できれば現地のドライバーに同乗させてもらうか、エコツアーの園内バスなどを利用したいところです。

Googleマップ

宜蘭から武陵農場までのルート検索

雪山(登山口・宿泊場所・主要な山)

※山の位置やルートはGoogleに登録されている情報であり、実際の正確な所在地とは異なる場合があります。Googleマップは検討や計画の参考としてお使いいただき、実際に訪れる際には必ず登山地図をご参照ください。

※Googleマップの見方について:登山口や関連するピークなどのスポットを地図上にマークしてあります。地図上のマークをクリックするとそのポイントの名称が表示されます。左上のナビゲーションをクリックするとスポット一覧が表示されます。通常のGoogleマップ同様、+-ボタンで拡大・縮小も可能です。

参考リンク

②南湖大山(太魯閣エリア)

中央山脈を代表するメジャールート

写真:曾國展

写真:曾國展

写真:曾國展

写真:曾國展

写真:曾國展

写真:曾國展

写真:曾國展

写真:曾國展

写真:曾國展

写真:曾國展

写真:曾國展

写真:曾國展

・変化に富んだ雄大な景観
・観光地化されていない静かで神秘的な雰囲気
・多彩でチャレンジングなルート
・公共交通機関でのアクセスが容易
・自由にテント泊が可能

台湾五岳のひとつ、中央山脈の北部に位置する標高3742mの南湖大山(Nanhuda Shan)は広大な裾野と山容の美しさから「帝王の山」と称されています。

主峰の南湖大山を中心として、周囲には審馬陣山(Shenmazhen Shan)、南湖北山(Nanhubei Shan)・東峰・南峰などの3000m級ピークが連なっています。

登り初めは八ヶ岳のような苔の美しい林道、高度を上げると広大なカール地形が広がり、そのスケールに圧倒されます。稜線からは中央山脈と雪山山脈を展望するすばらしい景観を臨むことができます。

雄大な風景と、人が少なく観光地化されていないことなどから、この山を一番のおすすめに挙げる現地のハイカーも少なくありません。自由にテント泊が可能で、テン場の空き具合を心配する必要が無いことも魅力です。

ルートとしては、南湖大山に直接向かう南湖大山線と、南湖大山と中央尖山を縦走する北一段線(中央山脈の縦走コースには北一段、二段、三段、南一段……と名前が付けられています)が代表的です。特に中央尖山はその名の通り尖った山容が人気で、日本の槍ヶ岳にも例えられています。南湖大山線の場合はコースタイム通りとして4~5日ほど、北一段線の場合は7日ほどとなります。雪山と同様、日程とスキルにあわせて多彩なルートを選ぶことができます。

南湖大山線の場合、初日に思源埡口から雲稜山屋へ。2日目に審馬陣山、南湖北山をめぐって雄大なカールを眺めながら南湖山荘(南湖圈谷山屋)へ。3日目で南湖大山にのぼり雲稜山屋。4日目で思源埡口に下山といったところが一般的な行程です。

北一段縦走の場合、初日に思源垭口から雲稜山屋へ。2日目に審馬陣山と南湖大山北峰を経て南湖山荘(南湖圈谷山屋)へ。3日目に東南峰(百岳ではない)、馬比杉山。4日目に南湖大山、南下し中央尖溪山屋へ。5日目で中央尖山、6日目に南湖尖溪山屋、7日目が下山といった行程が一般的です。

アクセス

台7線(宜蘭支線)という道路沿いの思源垭口が登山口となります。國光バスの1751番(宜蘭→梨山)に乗り午前7時半に宜蘭を出ると、昼過ぎに思源垭口(思源派出所バス停)に到着します。バスは1日1便しかありませんが、他の山に比べても公共交通機関でアクセスしやすいのは嬉しいところです。

上掲の「雪山」でご紹介した武陵農場から思源垭口まで同じ國光バスの1764番(梨山→羅東)があり、所要1時間ほど。ただしバスは1日1便で、午後2時過ぎに武陵農場を出るバスが登山口に着くのは3時過ぎとなってしまいます。

宿泊場所は雲稜山屋、南湖山荘(南湖圈谷山屋)、審馬陣山屋などがあります。中央尖山にむかう場合は中央尖溪山屋を利用します。

余談ですが、雪山も南湖大山も太魯閣国家公園と雪山国家公園との間をつらぬく台7甲線によってアクセスが容易になっています。この台7甲沿いにある武陵農場や梨山を拠点として補給の問題をクリアできれば、台湾の東西横断も可能かもしれません。

Googleマップ

宜蘭から思源垭口までのルート検索

南湖大山(登山口、宿泊所、主要な山)

※山の位置やルートはGoogleに登録されている情報であり、実際の正確な所在地とは異なる場合があります。Googleマップは検討や計画の参考としてお使いいただき、実際に訪れる際には必ず登山地図をご参照ください。
※Googleマップの見方について:登山口や関連するピークなどのスポットを地図上にマークしてあります。地図上のマークをクリックするとそのポイントの名称が表示されます。左上のナビゲーションをクリックするとスポット一覧が表示されます。通常のGoogleマップ同様、+-ボタンで拡大・縮小も可能です。

参考リンク

③合歡群峰(太魯閣エリア)

「最も容易な百岳」と呼ばれる入門ルート

写真:米亞桑戶外中心

写真:米亞桑戶外中心

写真:米亞桑戶外中心

写真:米亞桑戶外中心

写真:米亞桑戶外中心

写真:米亞桑戶外中心

写真:米亞桑戶外中心

写真:米亞桑戶外中心

写真:米亞桑戶外中心

写真:米亞桑戶外中心

・最も難易度の低い百岳(山頂まで最短30分!)
・北峰・西峰以外はパーミッションが不要
・短い日程で百岳登山が可能
・山岳ホテルに滞在できる
・クルマでのアクセスが容易

太魯閣国家公園の西境に位置する合歡主峰(Hehuanzhu Feng)、北峰、東峰、石門山(Shimen Shan)、西峰をたどるルートで、標高3000mを超える山の直下までクルマで行けるため、最も容易な百岳ルートと呼ばれています。

石門山の場合、山頂直下の駐車場から山頂までコースタイムわずか30分ほど。西峰、北峰のみやや離れていますが、合歡主峰、東峰、石門山は容易にめぐることができます。また、百岳にはカウントされていないものの合歡尖山という標高3217mの堂々たるピークをもつ山もルート上にあります。北峰、西峰をめぐるとしても1泊で十分と思われます。

このエリアのパーミッション事情は少し特別で、<合歡西峰と北峰については入山申請が必要ですが、他の山に関しては国家公園の入園証も入山証も必要ありません。本来は石門山や合歡主峰などは3000m峰なので入山証が必要となりますが、現在は特別に免除されているようです。 石門山の登山口付近には松雪樓という台湾最高所に位置するホテル(またはドミトリーの滑雪山莊という施設)があり、快適な滞在が可能です。松雪樓はかつて蒋介石の別荘であったという来歴をもつ由緒正しいホテルで、食事も提供されふかふかのベッドが備わるなど、いわゆる山小屋的な施設ではありません。そのため値段も張り、人気の施設なので予約もすぐに埋まってしまいます。ドミトリーの滑雪山莊は比較的空いており、こちらは日本の山小屋感覚で利用できます(もちろん食事も出ます)。 手軽に登れるものの中央山脈を360度眺望する景観はすばらしく、松雪樓はサンセット・サンライズの名所とされています。

アクセス

難易度、パーミッション、小屋事情などを総合すると最も手軽なルートと言えますが、欠点は公共交通機関で行きにくいと。公共交通機関の場合は埔里と梨山を結ぶ豐原バスの6506番を利用します。松雪樓までの所要時間は埔里から2時間、梨山から1時間あまりですが、バスは1日1本しかないのでいずれかの場所で宿泊の必要があります。

クルマであれば台中からわずか3時間ほど。できればレンタカーを利用するか、せめて埔里からタクシーを利用するのが効率的です。

Googleマップ

埔里から松雪樓までのルート検索

合歡群峰(登山口、宿泊所、主要な山)

※山の位置やルートはGoogleに登録されている情報であり、実際の正確な所在地とは異なる場合があります。Googleマップは検討や計画の参考としてお使いいただき、実際に訪れる際には必ず登山地図をご参照ください。

※Googleマップの見方について:登山口や関連するピークなどのスポットを地図上にマークしてあります。地図上のマークをクリックするとそのポイントの名称が表示されます。左上のナビゲーションをクリックするとスポット一覧が表示されます。通常のGoogleマップ同様、+-ボタンで拡大・縮小も可能です。

参考リンク

④玉山群峰(玉山エリア)

台湾の最高峰、玉山主峰を中心に周囲の峰を巡る

写真:渡部隆宏

写真:渡部隆宏

写真:渡部隆宏

写真:渡部隆宏

写真:渡部隆宏

写真:渡部隆宏

写真:渡部隆宏

写真:渡部隆宏

写真:渡部隆宏

写真:渡部隆宏

写真:渡部隆宏

写真:渡部隆宏

・なんといっても台湾最高峰!
・日本の山小屋感覚で宿泊できる(排雲山莊)
・整備された登山道(主峰まで)
・日帰りから縦走まで多彩なルート
・パーミッションが取得しやすい

玉山(Yu Shan)には周囲に前山・西峰・東峰・北峰・北北峰・南峰・小南山・東小南山・南玉山・鹿山と呼ばれるピークがあり、総称して「玉山群峰」と呼ばれています。雪山や南湖大山と同様、日程の都合とスキル次第で気軽な登山からチャレンジングな山行まで幅広い計画が可能です。

主峰となる玉山は台湾最高峰ですがルートはよく整備されており、前峰や主峰のみであれば日帰り登山も可能です。前山・西峰・北峰なども比較的容易に登ることができます。

主峰直下の排雲山莊は台湾でも唯一の食事と寝袋が提供される山小屋で(有料の事前予約制。後述の松雪樓、滑雪山莊でも食事が提供されますが山小屋ではありません)、ロビーではWiFiも利用できます。

一方、玉山東峰と南峰は「台湾十峻」に数えられる険しい山で、これらを巡る際には慎重さが必要です。また、小南山・東小南山・南玉山・鹿山を巡るルートも数日の日程を要します。

パーミッションも比較的入手しやすく、排雲山莊には外国人枠が設定されており、台湾現地のハイカーよりも予約面で優遇されています。国家公園のサイトもかなりの部分が日本語化されており、日本人の日本語による問い合わせにも丁寧に対応してくれます。個人ブログなどの体験記も比較的多く、情報収集も比較的容易です。

ルートの起点となるのは、山麓の排雲登山サービスセンター(登山口の名称は塔塔加登山口)。主峰往復の場合は1泊が基本ですが、前述した通り日帰りも可能です。

主峰に加えて前山・西峰・東峰・北峰の5峰をたどる場合には標準コースタイムで2泊~3泊、南峰や南玉山にも足を伸ばす場合は、登山口から距離があるため、標準5泊といったところです。

アクセス

登山口へのアクセスは、台中から日月潭まで南投バス6670番で1時間半、日月潭から塔塔加まで員林バス6730番を使って2時間半ほど。計算上は台中から4時間となりますが、員林バスは午前8時発か9時発の1日2便しかなく、台中を朝早く出ても員林バスの時間に間に合わないため、結局、日月潭で一泊することになります。

より近いのは、台中からさらに南部の都市・嘉義に移動して阿里山バスステーションに向かい、阿里山からやはり員林バス6730番に乗るプランです。この場合は朝早めに出れば午後3時くらいに排雲登山サービスセンターまで辿り着くことができます。

運転が可能であればレンタカーがおすすめです。曲がりくねった南投の台21号線ではなく、阿里山公路と呼ばれる台18号線を通るのがよいでしょう。

排雲登山サービスセンターの近くには東埔山莊という宿があり、登山前夜はそちらへの宿泊がおすすめです。予約は電話のみなのが難点。レンタカーであれば東埔停車場というパーキングで車内泊という手もあり、東埔停車場でテント泊するハイカーも多いです。

Googleマップ

公共交通でのルートについてはGoogleマップで調べることができますので、台北や高雄など起点となる街にあわせて調べてみるとよいでしょう。

台中高速鉄道駅からのルート検索

以下にGoogleマップで関係するスポット(登山口、宿泊所、主要な山など)を整理しました。

玉山群峰(登山口、宿泊所、主要な山)

※山の位置やルートはGoogleに登録されている情報であり、実際の正確な所在地とは異なる場合があります。Googleマップは検討や計画の参考としてお使いいただき、実際に訪れる際には必ず登山地図をご参照ください。

※Googleマップの見方について:登山口や関連するピークなどのスポットを地図上にマークしてあります。地図上のマークをクリックするとそのポイントの名称が表示されます。左上のナビゲーションをクリックするとスポット一覧が表示されます。通常のGoogleマップ同様、+-ボタンで拡大・縮小も可能です。

参考リンク

⑤嘉明湖・向陽山・三叉山(玉山エリア/中央山脈)

「天使の泪」と称される絶景の湖を目指す人気トレイル

写真:曾國展

写真:曾國展

写真:曾國展

写真:曾國展

写真:曾國展

写真:曾國展

写真:曾國展

写真:曾國展

写真:曾國展

写真:曾國展

・嘉明湖の美しい景観
・比較的整った山小屋
・短い日程でも登山可能

嘉明湖(Jiaming Hu)は標高3310m地点に位置する高山湖で、大きさは120m×80mほど。玉山国家公園内にある向陽山(Xiangyang Shan)・三叉山(Sancha Shan)という2つの百岳と一緒にめぐるのがポピュラーなルートとなっています。

人気の秘密はなんといっても嘉明湖の神秘的な美しさ。空を青く映し出す湖面は「天使の泪」「高山のサファイア」と称されており、緑に覆われた周囲の斜面とのコントラストはすばらしい景観を形成しています。

向陽山・三叉山をめぐる行程も3日ほどと手軽で、訪れる人も多いためルートや標識もしっかりしています。FacebookなどSNSでも嘉明湖の投稿は非常に多く、写真映えするスポットとして訪れるハイカーが多いようです。

拠点となる向陽山屋は食事こそ出ないものの、テントサイトを含めて176名を収容できる大型施設。嘉明湖付近には嘉明湖避難小屋があります。避難小屋という名前ながら80名収容でトイレもついた立派な施設で、この小屋に装備をデポして三叉山に向かうのが一般的なようです。

向陽山・三叉山は玉山国家公園に属するものの、生態保護区から外れているということで、玉山国家公園への申請は不要です。ただし嘉明湖には林務局への入域申請が必要となります。。林務局の管轄エリアについては今のところ外国人が申請を行うことはむずかしいため、現地知人の協力やガイドサービスの利用などが不可欠となり、入山申請も必要です。全般的に外国人のパーミッション難易度は高いといえます。

※なお、向陽山・三叉山は玉山山脈ではなく中央山脈に属します。これらの山は例外的に林務局の管轄エリアとなっていますが、隣接する山々を含む一帯の管轄は玉山国家公園となっていますので、本稿では玉山エリアに分類しています。

アクセス

ベースとなる台東近郊の池上までは鉄道が伸びていますが、池上から登山口までは公共交通機関がなく、レンタカーやタクシーなどクルマでのアクセスとなります。

初日は南橫公路と呼ばれる台20線で向陽森林遊覧区へ。向陽森林遊覧区のゲートから向陽山屋まで登り標準コースタイム2時間半ほど。2日目と3日目にかけて向陽山・嘉明湖・三叉山をめぐるのが一般的な行程です。

Googleマップ

池上から向陽国家森林遊楽区までのルート検索結果

嘉明湖・向陽山・三叉山(登山口、宿泊所、主要な山)

※山の位置やルートはGoogleに登録されている情報であり、実際の正確な所在地とは異なる場合があります。Googleマップは検討や計画の参考としてお使いいただき、実際に訪れる際には必ず登山地図をご参照ください。

※Googleマップの見方について:登山口や関連するピークなどのスポットを地図上にマークしてあります。地図上のマークをクリックするとそのポイントの名称が表示されます。左上のナビゲーションをクリックするとスポット一覧が表示されます。通常のGoogleマップ同様、+-ボタンで拡大・縮小も可能です。

参考リンク

⑥奇莱主山南峰→南華山(中央エリア)

気軽に雄大な景観を楽しめる縦走コース

写真:米亞桑戶外中心

写真:米亞桑戶外中心

写真:米亞桑戶外中心

写真:米亞桑戶外中心

写真:米亞桑戶外中心

写真:米亞桑戶外中心

写真:米亞桑戶外中心

写真:米亞桑戶外中心

写真:米亞桑戶外中心

写真:米亞桑戶外中心

写真:米亞桑戶外中心

写真:米亞桑戶外中心

・雄大な景観
・短い日程で登頂可能
・比較的整った山小屋
・クルマでのアクセスが容易

太魯閣国家公園に接する奇莱主山南峰(Qilaizhu Shan Nan Feng)から南華山(Nanhua Shan)に向かう縦走コース。所要3日間ほどで中央山脈を展望する雄大な景観を楽しむことができる、人気の縦走コースです。奇莱南峰も南華山も緑に包まれた美しい山で、草原を貫くトレイルや山頂からの眺望などは見応え十分です。

拠点となる小屋は天池山莊。奇莱主山南峰と南華山の間の標高2860m地点に位置しており、88名を収容できる大規模な施設です(かつては食事も提供していたようですが、残念ながら現在は提供していない模様)。2日目は天池山莊に重い装備を置いて奇莱主山南峰と南華山をめぐり、さらに天池山莊に戻り1泊、3日目に下山というのが標準的なプランとなっています。健脚なら天池山荘に1泊2日も可能と思われます。

奇莱主山南峰は太魯閣国家公園には含まれていないという扱いで、入園パーミッションは不要です。ただし林務局への入域申請が必要となり、外国人が申請を行うことは難しいため、現地知人の協力やガイドサービスの利用などが不可欠です。

アクセス

登山の拠点となるのは台14線の終点である屯原。クルマでのアクセスは容易ですが、公共交通機関の場合、廬山という最寄りの温泉街までしかバスが通じておらず(南投バスの6660番・埔里→廬山)、そこから屯原までは17kmほどあります。登山口までをかなり歩くことになるので、廬山からタクシーを使うか、やはりレンタカーを利用したいところです。

Googleマップ

埔里から屯原までのルート検索

奇莱主山南峰→南華山(登山口、宿泊所、主要な山)

※山の位置やルートはGoogleに登録されている情報であり、実際の正確な所在地とは異なる場合があります。Googleマップは検討や計画の参考としてお使いいただき、実際に訪れる際には必ず登山地図をご参照ください。

※Googleマップの見方について:登山口や関連するピークなどのスポットを地図上にマークしてあります。地図上のマークをクリックするとそのポイントの名称が表示されます。左上のナビゲーションをクリックするとスポット一覧が表示されます。通常のGoogleマップ同様、+-ボタンで拡大・縮小も可能です。

参考リンク

⑦北大武山(中央南エリア)

壮観な雲海の広がる台湾最南端の3000m峰

写真:米亞桑戶外中心

写真:米亞桑戶外中心

写真:米亞桑戶外中心

写真:米亞桑戶外中心

写真:米亞桑戶外中心

写真:米亞桑戶外中心

写真:米亞桑戶外中心

写真:米亞桑戶外中心

写真:米亞桑戶外中心

写真:米亞桑戶外中心

・雲海と海を見下ろす雄大な景観
・季節を問わずにハイキングできる
・短い日程でもハイキングできる

北大武山(Beidawu Shan)は台湾最南端の3000m峰で、標高3092m。台湾五岳の1つです。

北回帰線の南に位置しており、晴れていれば台湾海峡と太平洋、北に中央山脈を一望にするすばらしい眺望を味わうことができます。海を見下ろせる百岳はおそらく北大武山のみでしょう。

そして北大武山は見事な雲海が発生することで有名で、SNSには朝焼けや夕暮れに染まる雲海の幻想的な写真が数多く投稿されています。

高山ですが南に位置するだけあり気候的には穏やかで、冬期でも日本の秋山のような感覚で登ることができます。標準コースタイムは3日間ですが、登山口から山頂までは12km・標高差1800mあまり。1泊2日での登山記録も少なくありません。

北大武山は国家公園外にあるので、必要なのは入山申請のみです。ただし林務局への入域申請が必要となり、外国人が申請を行うことはむずかしいため、現地知人の協力やガイドサービスの利用などが不可欠です。

アクセス

アクセスの拠点となるのは台湾南部の都市・屏東。台北から高速鉄道に乗れば3時間ほどで着いてしまいます。屏東から登山口までは公共交通機関がなく、クルマで沿山公路(県道185号)をたどることになります。泰武道路(屏106-1路)に入って「武潭入口」を超えるとチェックポイントがあり、それを抜けるとうねりくねった林道となり登山口に到着します。登山口付近には駐車場もあります。

Googleマップ

屏東から登山口までのルート検索

北大武国家歩道

北大武山(登山口、宿泊所、主要な山)

※山の位置やルートはGoogleに登録されている情報であり、実際の正確な所在地とは異なる場合があります。Googleマップは検討や計画の参考としてお使いいただき、実際に訪れる際には必ず登山地図をご参照ください。

※Googleマップの見方について:登山口や関連するピークなどのスポットを地図上にマークしてあります。地図上のマークをクリックするとそのポイントの名称が表示されます。左上のナビゲーションをクリックするとスポット一覧が表示されます。通常のGoogleマップ同様、+-ボタンで拡大・縮小も可能です。

参考リンク

以上、おすすめとなる百岳とルートを7つご紹介しました。もちろんこれ以外にも無数の選択肢があり、百岳を縦走するさまざまなルートも設定されています。

次回は煩雑なパーミッションの概要と取得方法について詳しくお伝えします。

参考資料
「台灣百岳導遊圖」/上河文化股份有限公司
「原來百岳離我們這麼近」/黃政豪
「台湾山岳」137号(2018 04-05)
台湾の山について/山と道ブログ
ホーボージュン アジア放浪3カ国目 台湾

他、台湾観光局、国家公園、各種登山記、ブログなどを参考とさせていただきました。