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特集 山の道具 #2

いま山と道が着目しているテーマをピックアップ
2024.10.18

特集 山の道具 #2

いま山と道が着目しているテーマをピックアップ
2024.10.18

ULハイキングには欠かせない、山の道具たち。山と道2024年10月の特集は、昨年9月に続き「山の道具」をお届けします。

鎌倉と京都の直営店ではスタッフの「推し道具」を展示する他、UL初心者向けの道具の選び方講座を無料で開催(山と道鎌倉のみ)。山と道JOURNALとYouTubeでは、今年から始まったハイカーズデポ土屋智哉さんによる『ULハイキング大学 in 山と道』をフィーチャーして、バックパック、シューズといったULハイキングの基本装備の来歴や構造について深掘りしていきます。

DIRECTOR’S NOTE

山と道 代表 夏目彰

先日、久しぶりに少し長めのハイキングをすることができた。

当初の予定より短くなってしまったけれど、それでも十分に満足できる内容だった。

開発中の製品をいくつか持って、テストを行ってきた。何日もハイキングをしながら山道具を使うと、その道具の快適さについて深く考える機会が増える。

気温、風速、雨などの天候によって、特に衣類道具の快適さは変わりやすい。

適したシチュエーションで使えば心地よいが、使うタイミングが合わなければ、暑すぎたり寒すぎたりすることもある。

だからこそ、ある程度幅広いシチュエーションでも使える衣類道具を選び(作り)、自然環境の大きな変化に対応できるように、レイヤリングで調整していく。

レイヤリングの調整は、それなりに道具の知識や経験が必要で、上手くいけばどんな自然の天候にもある程度快適に対応できる。

こうした情報をどう上手く伝えるか、正直悩んでいる。

「こんな道具が欲しい」と思う気持ちと、求めている道具がシンデレラフィットするような感動を提供できるようにしたい。

良い道具でも、環境や状況、求めている機能性に合わなければ、悪い体験になってしまう。

そう思うと、まだまだやるべきことが多いと気づかされる。

もっと上手に伝えられるようになりたい。

STORES

山と道の直営店はULハイキングにまつわるヒト・モノ・コトを発信していく拠点として、山と道の製品や、ハイカー仲間と出会い、カルチャーを育んでいく場として展開しています。今回は、特集テーマ「山の道具」にちなんで、ULハイキングの道具選びを学ぶイベントやスタッフの推し道具の展示を行います。

山と道 鎌倉/京都

山と道直営店スタッフの「推し道具」展示

「山と道製品だけじゃなくて、実際にあのスタッフが使っている道具が知りたい!」「あの山に行くけど持っていった方が良い道具はないですか?」という疑問を持ったハイカーから「とにかく何か面白い道具を教えて」といったギアフリークの方まで直営店ではさまざまな方が来店されます。

そこで、山と道 鎌倉/京都スタッフが実際に山で使ってみて、「これは誰かに推したい」道具を一堂に集めて、直営店で展示を行います。販売も行っているためスペースは限られてしまいますが、隔週でテーマを決めて展示しますので、気になる方はぜひご来店ください。

山と道直営店『スタッフの推し道具』展示

会場:

開催日と展示内容:

  • 10月18日(金)ー28日(月):秋の低山ハイクの推し道具
  • 11月1日(金)ー11月11日(月):直営店スタッフの推し道具 2024

山と道 鎌倉

HLC鎌倉 ショップスタディ② 『テント泊未経験者のためのULハイキングギアの選び方』

山と道の直営店では、UL(ウルトラライト)ハイキングを始めたい方から「テント泊には何が必要?」といった声を多く聞きます。そこで、みなさんの疑問を払拭すべく、「ショップスタディ」シリーズとして、テント泊未経験だけどもULスタイルでテント泊を始めたい方向けの勉強会を行っています。

第2弾となる今回は、「ULハイキングギアの選び方」にフォーカスを当てたプログラム。軽量な道具を選べば荷物の総重量は減らせますが、安全性と快適性とのバランスに考慮した道具選びが、自由に、楽しく歩くために重要です。

当日は、実際にスタッフの装備を展示しながら道具選びのポイントを説明しますので、これからどんな道具を選べば良いのか悩んでいる方はぜひお気軽にご参加ください。

HLC鎌倉 ショップスタディ② テント泊未経験者のためのULハイキングギアの選び方
【 SHOP / STAFF / PRODUCTS】

会場:山と道 鎌倉(神奈川県鎌倉市)
開催日:10月27日(日)
時間:15:00ー16:00
定員:8名
参加費:無料
参加対象:テント泊は未経験だがULスタイルでテント泊を始めたい方
募集締切:10月25日(金)

プログラム申し込みに進む

山と道JOURNAL

ハイカーのための情報を発信する山と道JOURNALでは、今年から始まったハイカーズデポの土屋智哉さんによる『土屋智哉のULハイキング大学 in 山と道』のシューズ編を、さらに昨年から続く『山と道スタッフの推し道具』企画として、山と道HLCのアンバサダー編と大仏研究所スタッフ編を公開していきます。

『土屋智哉のULハイキング大学 in 山と道』

土屋智哉さんといえば、言わずと知れた東京三鷹のULハイキング専門店『ハイカーズデポ』店主であり、山と道としても、日本にULハイキングの道を切り開いてくれた大恩人。ありがたいことに、山と道スタッフも日々様々な形で交流させていただき、勉強させてもらっているのですが、そんな交流の中から、現在数ヶ月に一度、鎌倉の山と道大仏研究所でスタッフたちにバックパックやテントなど、ULハイキングの基本装備ごとにその来歴や現在の状況などについて語る講座を開いていただいています。それをスタッフだけに留めておくのはもったいない! ということでお送りしている『土屋智哉のULハイキング大学 in 山と道』の第2講義はシューズ編。登山靴からトレランシューズに至るハイキングシューズの変遷からシューズの構造や歩行のメカニズムまで迫った、今回も全ハイカー必読の内容になっています。

『山と道スタッフの推し道具2023』

昨年も企画して好評だった『山と道スタッフの推し道具』。前回は直営店である山と道鎌倉(旧山と道材木座)と山と道京都のスタッフの推し道具を紹介しましたが、今年は山と道HLCアンバサダーの皆さんと、山と道の中枢である大仏研究所に勤務するスタッフの推し道具の2本立てでお送りする予定です。その前に、山と道鎌倉(旧山と道材木座)と山と道京都の個性豊かな直営店スタッフの推し道具を紹介した昨年の記事もぜひチェックしてみてください。

『THE BACKPACK TEST 2023』

実は山と道JOURNALの全記事の中でもトップに読まれ続けている『THE BACKPACK TEST 2023』。山と道が製品開発の資料として購入した現行のULバックパック10種類を、同じ条件で背負ってみてレビューしてみました。もちろん、実際に長時間背負って使ってみたレビューではないのでこの企画だけでバックパックの優劣をつけられるものではないのですが、それでもこれだけのULバックパックを横一線で比較してみた記事もないはず。ぜひ、バックパック選びや現在のULバックパックの動向を知るための参考にご活用ください。

『山と道ラボ スリーピングパッドのR値ランキングを見る』

現在、日本で流通するスリーピングパッドの、その暖かさの指標である「R値」を一覧化した表を元に、断熱性やタイプごとなど、様々な評価基準でのR値によるランキングを見ていくこの企画。もちろん、あくまで各製品のR値や製品重量といったカタログデータに基づく机上論であり、前述の『THE BACKPACK TEST 2023』同様にこれだけでスリーピングパッドの優劣を測れるものではありませんが、現在のスリーピングパッドを取り巻く状況が色々と透けて見えてくる結果になっています。こちらもぜひより良きスリーピングパッド選びにお役立てください。

『チープ・ハイク』

編集長の三田正明による「お金をかけないでULハイキングをする方法」に迫った山と道JOURNAL初期の人気連載で、現在も根強く読まれ続けている記事です。一見ネタ記事に思われるかもしれませんが、「実はこれこそULの本質かも⁉︎」という内容でもありますので、「お金がなくて道具が買えない!」という人も、そうでない人も、ぜひぜひご笑覧ください。

YouTube

山と道YouTubeでは代表夏目とその他スタッフのテント泊装備の紹介や、山と道製品の魅力を紐解く「プロダクトボイス」にて山道具の知識を深めてきました。今回は道具の中でも欠かすことのできないバックパックに焦点を当てていきます。

【土屋智哉のULハイキング大学 in 山と道】講義①バックパックから見るULハイキングの歴史
東京都三鷹市にあるハイカーズデポの土屋さんを講師としてお招きするULハイキング大学。「バックパック」をテーマに、前編ではその歴史を紐解き、後編では、背負い方について詳しく解説していただきます。ULハイキング用のバックパックをより快適に背負いたい方や、これからチャレンジしたい方も必見! ぜひチェックしてください。

USE CASE

シーズンが変わるごとにレイヤリングについて悩む方も多いのでは。今回は、秋の低山ハイキングを想定したレイヤリングと道具の選び方を、山と道スタッフのJKと山と道鎌倉店長の前原が紹介します。

山と道スタッフJKのUSE CASE

10月後半に秋めいてきた山景色を楽しみながら低山を歩くのが毎年の楽しみだったりします。寝袋のブースト用にインナーシーツを導入することもあり、夏の装備に比べると少し重量が増すため、レイヤリングの工夫で軽量化を図りたいところ。

そこで選びたいのは、ベースレイヤーにDF Mesh Merino Long Sleeveを着用し、その上にAlpha Vestを重ね着するというレイヤリングです。ボトムスはタイツなしで5-Pocket Pantsを着用。10月後半ともなると朝方は低山でも冷えはじめるため、早朝の行動開始はOnly HoodとUL Mittensでしっかりと防寒しつつ、身体が温まってきたらさっと脱ぎ、UL Mittensは5-Pocket Pantsの前ポケットへ収納し、Only Hoodは首元へ下ろすだけ。DF Mesh Merino Long SleeveとAlpha Vestの組み合わせにより、通気性が高いため、登りが続いても適度に休憩をとれば汗ばむことはないです。冷たくなってきた秋風が火照った身体を冷ましてくれ、逆に心地良さが感じられます。

中村 純貴
中村 純貴
Junki Nakamura

海外コミュニケーション・山と道YouTube担当

芸術系の大学に進学し広告を学び、卒業後は映像の世界へ。映像制作会社にて企画から撮影-編集-納品までの制作進行管理を行うプロダクションマネージャーとして5年勤務。学生の頃にはまった山登りを続ける中で、アメリカのロングトレイルを知る。2018年、メキシコからカナダまでアメリカを縦断する「パシフィッククレストトレイル」4250kmを踏破。歩いたことで「足るを知る」という考え方に気づき、身軽になる重要性を知る。そして道中にSNSやBookをつくり発信していくことでハイキングのカルチャーを伝えていくことの面白さに気づいた。ハイキングがいかに楽しく、心身共にヘルシーになれるかを沢山の人に伝えていきたい。

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instagramyoutube

山と道 鎌倉店長 前原のUSE CASE

「上半身はバックパックを背負っているから暑くなりがちだけど下半身はそうでもない」ということが秋のハイキングではよくあります。温度調整が難しい状況下で快適に歩くためにはレイヤリングが重要です。

そこで、トップスには保温と通気のバランスがよく、汗処理にも長けているActive Pulloverを素肌の上から着用。適度な風抜けでオーバーヒートせずに歩き続けることができますが、防風性はないため、強風下ではUL All-weatherシリーズとの組み合わせがオススメです。もちろん、中にメリノウールのベースレイヤーを着用しても◎。

ボトムスには、山でも街でもシームレスに履き続けられるMerino 5-Pocket Pantsをチョイス。激しく歩いても停滞していても衣類内の温度や湿度をコントロールしてくれるメリノウールの調湿機能が、昨年11月に出場したOMMでも大活躍でした。体感温度によってもレイヤリングは変わりますが、日中と朝晩で気温差が大きいこの時期だからこそ、レイヤリングを制して快適にハイキングしましょう。

前原 秀則
前原 秀則
Hidenori Maehara

山と道鎌倉 店長・セールス

北海道の田舎出身。理学療法士として整形外科クリニックで5年勤務後、北アルプスで小屋番を経験。2019年、自然を満喫したいと思い、妻と二人でニュージーランドを縦断するロングトレイル 『Te Araroa』を歩く。自然と街を行ったり来たりしながら、「歩く・食べる・寝る」3つのシンプルな生活を4ヶ月繰り返すことで、とにかく歩いて自然と繋がっていたいという自分のハイキングスタイルに気づき、ULハイキングに没頭する。高齢になっても現役ハイカーでいられるよう、自然にも身体にも負荷の少ないULハイキングカルチャーを勉強中。

instagram

PLAYLIST

店舗やオフィスでスタッフが聴いているプレイリストをお届け。曲のセレクトは、山と道のモデルとしても活躍している豊嶋きよらさんです。

今回の選曲のイメージは、『ゼログラム』。山の道具の重量はとてもシビアですが、このプレイリストは0gで持ち歩けます。ハイキングの行きや帰り、最中にも聴いてもらいたいプレイリストとなってますので、ギアリストに追加して、お楽しみください。

公式インスタグラム@yamatomichiでも10月の特集について発信中。

CREDIT

STORES
Hidenori Maehara

JOURNAL
Masaaki Mita

YouTube
Junki Nakamura

USE CASE
Junki Nakamura
Hidenori Maehara

PLAYLIST
Kiyora Toyoshima

Planning & Editorial
Editorial : Tomohiro Kobayashi
Mail Magazine : Yukari Fujita
Journal : Masaaki Mita
Photography : Masaaki Mita, Hikaru Otake
Produce : Kazuhiro Hasumi, Yuma Shimoyama
Art Direction : Yosuke Abe
Supervision : Akira Natsume