社是としてスタッフには「ハイキングに行くこと」が課される山と道。「願ったり叶ったり!」と、あちらの山こちらの山、足繁く通うスタッフたち。この『山と道トレイルログ』は、そんなスタッフの日々のハイキングの記録です。今回は、山と道京都店長の「ジョージ」こと山本暁洋が、社内で昨年から始まった「ULハイキング研修制度」を利用して12日間に渡って屋久島を旅した模様を、得意のイラストルポで綴りました。
ともあれ、そう一筋縄ではいかない屋久島の旅。例によって例の如く旅は思いもよらぬ方向にどんどん行くことになり、しかも彼にとって初の屋久島、初の長旅、初のひとり旅とあれば、緊張も気負いもマックス! 勢い余ってこのイラストルポも前後編の大作になりましたが、彼のワクワクとドキドキとピリピリがビンビンに感じられるトレイルログになりましたので、ぜひお付き合いを。
はじめに
今回、私は山と道の「ULハイキング研修」制度を使い、屋久島で12日間を過ごしてきました。「DEEPトレイル」と題したのは、この研修を通じて屋久島の深く濃い自然の魅力を長期間のトレイルで感じとり、皆さんにアウトプットしたいと考えたからです。
しかし、屋久島の魅力を今さら私が伝えることに意味があるのだろうか? そんな疑問が初日の山中で私の心中にこだました。それほど屋久島のむき出しの自然は圧倒的に目の前にただ存在し、私の持つ魅力を測るものさしを初日からぶっ壊してしまったのです。
その後に起こる数々の想定外の出来事や気候の変化に翻弄されている時、ふと今、目の前で起きていることは準備の段階から伏線として始まっていたのだと気づき、その時からこのULハイキング研修を準備段階からレポートすることが頭から離れずにありました。
ひとまず屋久島の自然の魅力は横に置き、ULハイキング研修の一部始終をお見せすることで皆様にもこの研修に参加した気分を味わっていただければと思い書いてみました。
電波も人の気配も全くない森の中、美しくも過酷な屋久島の大自然の洗礼を受けた。
ULハイキング研修:準備編
山に入った序盤から屋久島は牙を剥き、私の身も心もしゃぶり尽くされることになるのでした。