直営店及び取扱店では一部製品のみの販売です。
407g (Size ST)
428g (Size M)
435g (Size MT)
450g (Size L)
458g (Size LT)
はじめに
タフでしなやかなウールパンツ
街から山まで、冬を気持ちよく過ごせるパンツを作りました。
素材には肌触り良く柔らかなイタリア生産のメリノウールを採用し、生地裏面にはナイロン・リップストップを織り込み強度を高めました。もちろん、使いやすさに定評ある山と道の5-Pocketのディティールはそのままです。
寒い季節にずっと履いていたくなるような、そのままどこへでも行けそうな、タフでしなやかなウールパンツです。
スペシャルオファー*の理由
仕様変更前のモデル
現行モデルにあるウエストの前開きジッパーが付いていない2021年モデルを、30%オフの特別価格で販売します。
- 再入荷通知はご利用いただけません。
- サイズ/カラーによっては在庫が無いものもあります。
- 直営店及び取扱店では各店舗が在庫を持つがある製品のみの販売です。
- 取扱店では割引率が異なる場合があります。
*仕様変更された過去の製品や、販売から一定期間が経過した在庫製品、また、機能性は満たしているものの正規品としての品質に達していない製品を、特別価格(スペシャルオファー)で販売します。
制作ノート
ずっと履いていたい
基本的には僕は、冬でも山と道の5-Pocket Pantsを履いている。けれど真冬はさすがに寒く、下にタイツを履きたくなるのも事実で、できれば真冬もそれ一本で暖かく、街でも山でも気軽に履けるようなパンツが作りたいと思った。
1年目は、日本でも有名な羊毛生地メーカーから生地を取り寄せ、いくつかパンツを試作してみた。ウールの気持ち良さはさすがで、吸湿性がよいのでずっと履いていても快適だったけれど、時おり肌がチクチクしたり、1シーズン履くと生地の表面がピリングと毛玉で、あまり綺麗とは言えない状態になることが気になった。
2年目は強度を考え、化繊混の素材をいくつか試してみることにした。履き心地は悪くないし、生地も安いし、強度、耐久性の難は少なかったけれど、ウールの比率を下げると、ウール特有の暖かさや気持ち良さはどうしても半減してしまう。
やはりウール100%に近づけて、耐久性もそれなりに高い生地に山と道の5-Pocketを乗せたパンツを作りたいと思った。僕は5-Pocketの使いやすさに中毒しているので、どうにか新しい生地との出会いを待つしかなかった。
そこに、ひとつの出会いがあった。ニュージーランドの自社牧場で大切に育てたメリノ羊の羊毛を、イタリアの自社工場で糸作りから生地にするまでを一貫生産している老舗メーカーのメリノ生地で、風合いも肌触りも良かった。
3年目、いくつかその生地を入手してサンプルを作り、秋から春まで履き続けてみた。さすがにメリノは履き心地が抜群で、すごく暖かいわけではないけれど適度な厚みがあり、しなやかで動きやすい。
それまで厚手の生地や薄手の生地、硬い生地や柔らかい生地、様々な生地をいくつも試してきて、最終的には暖かな厚手の生地ではなく、行動着としても使える中厚の生地を選択することにした。
あと、気になるのは生地の耐久性だ。1シーズン履き続けてみると、若干のピリングはあったものの見た目がおかしくなるほどの毛羽立ちはなく、気持ち良く経年変化していった。3年かけて、ようやくこのパンツが形になったと感じた。
ともあれ、このMerino 5-Pocket Pantsの魅力をどう表現すれば良いのだろう?山と道のWinter Hike Pantsのような雪山のための高機能テクニカルウエアではないし、特別な日に履くお洒落着でもない。
僕にとってMerino 5-Pocket Pantsは、毎日履いていたいと思えるパンツだ。履くとしなやかで柔らかく、化繊のフリースのようなさらりとした着心地とはまた違い、生地が呼吸をしているように脚に触れ、僕は肌が喜んでいると感じる。
厳冬期の高所の雪山へ行くなら、もちろんWinter Hike Pantsを履く。けれど、街と冬の低山を繋いで歩くような旅なら、僕はこんな天然繊維のパンツを履きたいと思う。朝も、昼も、夜も、毎日履いても、気持ちよさは続くに違いない。とにかく、ずっと履き続けたくなるパンツなんだ。(2018年)
機能とデザイン
スマートフォンや地図を効率的に収納
山と道オリジナルデザインの5つのポケットが、ハイキング中に必要な荷物を足の動きを邪魔することなく効率的に収納します。
とくにパンツ側面のスマートフォン用ポケットは走っても揺れず、座ってもお尻で踏んでしまうことのない絶妙な位置に配置。登山地図用に設計した大型ポケットにはペットボトルを入れることもできます。
1st&4th pocket
ポケットに手をストンと入れられる入り口の角度やデザインにこだわりました。
2nd pocket
一般的なスマートフォンにぴったりの大きさです。腰骨の後ろにポケットを配置することで足上げを邪魔せず、走っても揺れず、座って携帯をお尻で踏むこともありません。
3rd pocket
財布などを入れることを想定して高めに配置し、ファスナーの引き手を長くして開閉しやすくしました。
Key loop
ミニカラビナをひっかけたり、ショーツをフックにかけたりできるよう長めのループを付けました。
5th pocket
一般的な登山地図がぴったりと入る大きさです。ハイキング中のゴミを入れたり、眠る瞬間に身につけている道具や小物をしまったりするときに少し大きなポケットがあると便利です。
Gusseted crotch
内股には大きなマチが入り、大きく足を広げても動きを邪魔しません。
強力な天然の消臭機能
メリノウールは「1週間着続けても匂わない」と言われるほど高い消臭機能を持ちます。化学繊維のなかには消臭機能を施されたものもありますが、実際の性能は天然繊維のメリノウールが圧倒的に優れています。
その消臭メカニズムについては未だ多くの謎が残されており、一説には、ウールは臭気成分の吸着量が極めて多く、繊維内に人間の嗅覚に届かないレベルで取り込まれるとも言われていますが、山と道としても今後独自の実験と検証を行っていく予定です。
上図は、匂いの原因となるアンモニア成分が24時間後にどれだけ減少したかを示しています。数値が高いほどアンモニア成分の減少率に優れており、匂いが残りにくいことを意味します。
夏涼しく冬暖かい、天然の調湿機能
メリノウールは「天然のエアコン」とも言われるように、衣類内の温度や湿度をコントロールし快適な着心地を作り出します。
暑いときには涼しくなり、寒いときには暖かくなるこの相反する特性は、ウールの「クリンプ」と呼ばれる繊維の縮れが生地内部に空気層を作ることで高い通気性と透湿性を保つことと、「コルテックス」と呼ばれる繊維の皮質部が取り込む吸湿量が外気の湿度に合わせて変化し、湿度が高くなればなるほど多量の湿気を吸湿することに起因します。
「クリンプ」が作る繊維内部の空気層はダウンや化繊綿と同様にロフトとして熱を保ち、同重量のコットンや化学繊維に比べて保温性に優れます。
濡れても暖かく、低体温症を防ぐ
繊維は湿気を吸収すると「吸着熱」と呼ばれる熱を発生しますが、ウールはコットンの2.5倍、ポリエステルの20倍もの熱を発生させます。また、熱伝導率が低いため体温が奪われにくく、濡れても糸に弾力性があり、潰れずに繊維間の空気を保持するので保温性を失いません。さらに繊維内部に吸水する性質で肌面から水分を吸い上げ、肌まで濡れるような悪天候時も行動中は暖かさを感じます。
素材
NZ産メリノウール毛を使用したイタリア生産の生地
素材には、ニュージーランドの自社牧場で羊の飼育から糸作り、生地作りまで一貫生産を行なっているイタリアの老舗メーカーが生産した生地を使いました。
裏面にコーデュラ・ナイロン糸のリップストップを入れることで、メリノウールの柔らかな履き心地や肌触りと、山の中でもラフに履けるタフさを兼ね備えたパンツになりました。
耐久性についても、長期間着用すると若干の毛玉は起きますが簡単にケアできる範囲です。
表面
裏面
Material:
Facing: 97% Merino Wool, 3% Cordura Nylon 236g/㎡
2/45.6 x 1/38.8
Spec:
引裂 JIS L 1096 D(自社試験)
たて4.4kg よこ3.9kg
引張 JIS L 1096 A(自社試験)
たて56.7kg よこ41.2kg
通気 JIS 1096 A(自社試験)
12.2cc/(㎠・s)
なぜメリノウール?
メリノウールは優れた調温・調湿機能と天然の消臭作用など、ハイキング用行動着として素晴らしい性質があります。
歪みや縮みが起きやすいことや耐久性の低さなど、天然繊維ならではの軽視できない弱点も持っていますが、私たちはそれを補ってあまりある利点と魅力をメリノウールに感じています。
その弱点を補うため、現在の多くのメリノウール生地には化学繊維が混合されていますが、独自試験の結果からも、その利点である調温・調湿機能などの素晴らしい機能性が、化学繊維との混合率に応じて相対的に減ってしまうことが明らかになっています。
Merino 5-Pocket Pantsにも強度を出すために裏面にコーデュラ・ナイロン糸の補強を入れれていますが、最低限にとどめた97%メリノウール生地を使用しています。
上は蒸し暑い環境(気温30度・湿度90%)と、快適な湿度の環境(気温20度・湿度65%)のそれぞれで、繊維が含む水分率を比較した図表です。
蒸し暑い環境では繊維がより多くの水分を含む方がサラッとした着心地につながり、一方湿度が低い場合は過度に水分を吸いすぎない方が潤いを保ってくれます。この両者の水分率差は環境に応じて衣類内を調湿する性能を表しており、快適性に繋がることが実証されています。
水分率差6.8%の100%メリノウール生地は蒸し暑い環境で衣類内をドライに保ち、湿度が低ければ適度な水分率を保ちます。このことが、メリノウールが「天然のエアコン」とも言われる所以になっています。
メリノウールについて
ウールは調温調湿性、保温性、消臭性など、羊が過酷な自然環境を生き抜くために身につけてきた多種多様な特性を備えた天然繊維です。
なかでもメリノ種の羊から取れるメリノウールは、繊維が一般的なウールよりも細く柔らかいためチクチクせず、肌着としても着用できることに大きな特徴があります。
ウール/メリノウールは、夏は涼しく、冬は暖かく、水や雨に濡れても体が冷え難く、長時間着用を続けても臭いが気にならないなど、自然の中で行動するハイカーが必要な機能を多く兼ね備えた素材です。
ウールの構造
ウールの繊維は、人の髪の毛や皮膚と同じアミノ酸からなるタンパク質を成分とし、人間の髪の毛の表面のキューティクルと同様にウロコ状になった「スケール」という表皮と、「コルテックス」という皮質部から成っています。
「コルテックス」は、オルソ・コルテックスとパラ・コルテックスというそれぞれ吸湿性が異なる皮質が組み合わさった構造からなり、性質の違う皮質が組み合わされることで、ウール繊維は「クリンプ」と呼ばれる縮れた形状になっています。
この構造が、後述するウールの持つ優れた調温調湿性や保温性、汗冷えのしにくさなど、様々な特性を生んでいます。
ウールのデメリット
優れた特性と機能を持つメリノウールですが、もちろん欠点もあります。どうぞメリット/デメリットをご理解の上ご着用ください。
- 水を吸って重くなる
含水率が高いウールは生地中に多くの水分を吸収できるため、化繊に比べると乾くまでに時間がかかります。ただし、速乾性の高い繊維は水分蒸発と共に気化熱が生まれ、体温をも素早く奪ってしまうリスクがあります。また速乾性に関しても、同じ生地厚であればコットンより早く乾燥します。
- 虫に食われやすい
ウールやカシミヤ、シルクなどのやわらかい動物性繊維は、衣類害虫に最も好まれます。
- 擦れて穴が開きやすい
ウールは繊維長が短いため、擦れると繊維が抜けやすく、化繊や綿素材と比べて比較的生地が痩せて穴が開きやすい素材です。
サイズガイド
推奨サイズ
Size | S | ST | M | MT | L | LT |
---|---|---|---|---|---|---|
身長(cm) | 150~158 | 159~164 | 156~164 | 165~169 | 162~169 | 170~176 |
体重(kg) | 42~49 | 42~49 | 47~56 | 47~56 | 54~62 | 54~62 |
ウエスト(cm) | 60~66 | 60~66 | 64~72 | 64~72 | 68~76 | 68~76 |
製品サイズ
※1 ウエストのゴムを伸ばさずに測った「ゴム上がり寸」です。
※2 平置きした状態で腰回りの一番大きい部分を測った両脇巾です。
単位:cm
Size | S | ST | M | MT | L | LT |
---|---|---|---|---|---|---|
パンツ丈 | 91 | 94 | 95 | 98 | 97.5 | 100.5 |
股下 | 67.5 | 70.5 | 72 | 75 | 75.5 | 78.5 |
ウエスト | 61 | 61 | 67 | 67 | 71 | 71 |
ヒップ | 51 | 51 | 54 | 54 | 56.5 | 56.5 |
裾巾 | 16.5 | 16.5 | 17.5 | 17.5 | 18 | 18 |
- 生地の伸縮や縫製の誤差等で実寸と記載の寸法に違いがある場合があります。
- 着用や洗濯により生地の収縮が発生するため、寸法は経年で変化します。
サポート
製品ケアについて
【洗濯について】
洗濯機の通常コースで洗濯できます。乾燥機は生地の風合いが硬くなってしまう場合がありますので使用はお控えください。出来るだけシワを伸ばしてから干すと乾燥後のシワが軽減されます。
- ウール繊維は弱酸性のため、アルカリ性洗剤で洗うと風合いを損ねてしまう恐れがあります。中性洗剤を使用してください。
- 他の洗濯物との接触による損傷、絡まって引っ張られることによる変形を避けるため、洗濯は単体かネットに入れて行ってください。
- 脱水時にシワがつきやすいため、洗濯機の脱水時間を短く設定するとシワの軽減が期待できます。
- 水温30℃前後のぬるま湯で洗うと汚れが落ちやすくなります。
- 干す前にシワをしっかり伸ばして形を整えてから日陰で吊干してください。
- 乾燥機は生地の風合いが硬くなってしまう場合がありますので使用しないでください。
- 柔軟剤は繊維をコーティングしてウールが本来持っている機能を妨げてしまう場合がありますので使用しないでください。
- 漂白剤は色落ちの恐れがありますので使用しないでください。
【シワをのばす】
織物はニットに比べてシワがつきやすい特徴がありますので、脱水時間を短く設定し、干す前にシワをなるべく伸ばすことをお薦めします。それでも気になるシワが残ってしまった場合はアイロンによるケアを行なってください。
- スチームアイロンをご使用ください。
- アイロンは中温(140℃〜160℃程度)でご使用ください。
- アイロンがけはスチームを吹かしながら行うとシワが取れやすいです。強く当てるとテカリが発生する場合があるため、軽く当てる程度にかけてください。
- アイロン作業後はスチームの湿気が残らないようによく乾燥させてください。
【虫食いを防ぐ】
動物繊維であるメリノウールは、繊維の中に含まれるタンパク質が虫に好まれるため「虫に食われやすい」というデメリットがあります。ですが、適切な防虫ケアをすることで虫食いのリスクを軽減することができます。
- 少しでも湿気が残っていると虫食いの温床になりますので、保管前によく乾燥させてください。
- アイロンのスチームをあてると、熱による殺虫効果が期待できます。中温設定で行ない、スチームの湿気が残らないように、よく乾燥させてから保管してください。
- 湿気のこもる場所は避け、なるべく風通しのいい場所で保管してください。
- 衣類圧縮袋での保管も虫食い予防に効果的です。その場合、少しでも空気が残っていると虫は活動できてしまうため、完全に密閉するようにしてください。密閉すると強いしわが入ってしまう可能性がありますのでご注意ください。
- 防虫剤を使用する場合は、防虫剤の用法を守ってご活用ください。
お支払いについて
- お支払いはご注文時にお願いします。
- お支払いはクレジットカード、または銀行振込が利用できます。
- クレジットカードはVISA、MASTER、JCB、AMEXに対応しています。
- 銀行振込の場合は、注文確認メール到着後5日以内のご入金をお願いします。
- 銀行振込手数料はお客様のご負担となります。
- 領収書は製品発送時に送る発送完了メールに添付されたリンク先からダウンロードをお願いします。
発送について
- ご購入後に注文確認メールをお送りします。
- 決済確認後、3日以内に製品を発送します。
- 大型連休、災害、悪天候、ご注文の集中、ご注文の追加確認等により出荷、配送に遅延が発生する場合があります。
- 製品が発送された時点で発送完了メールをお送りします。
- 別々に注文した製品の同梱発送はできません。
沖縄県・離島を除く全国:佐川急便で発送します。
送料:500円
沖縄県・離島:ヤマト運輸で発送します。
送料:500円(離島)/950円(沖縄県)
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- 未使用品のみ交換いたします。試着程度は問題ありません。
- 交換は製品到着後5日以内に限ります。
- 製品を弊社で確認し、たばこや化粧品等の臭い、汚れ等が認められた場合は返品をお断りする場合があります。
修理について
山と道ではすべての製品の修理を受け付けています。穴あきやパーツ補修、経年による劣化など、修理のご相談はSUPPORTページ「修理について」よりぜひお気軽にお寄せください。