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山と道とBIG O
転がりのはじまり


はじまりは、いつものように地元の鎌倉で呑んでいたときに、カザマナオミ君が声をかけてくれたことだった。



villy H 1220mm x W 1840mm Mixed medium on paper / 2008

アーティストのナオミ君のことは、僕は前から知っていた。いつも行くパン屋さん、鎌倉の「パラダイスアレイ」に飾られている彼のアートワークをずっと見ていたし、オーガニックコットンの使用や洋服のリサイクル促進をメッセージしたシルクスクリーンのライブプリンティング、Big O Projectをアウトドアメーカーのパタゴニアなどとコラボレートしながら行っていることも興味深く思っていた。でも、実はそのもっとずっと前から、僕はナオミ君のことを知っていたのだ。

00年代はじめ、ナオミ君は「大図実験」というギャラリーを中目黒でやっていた。本物のストリートアーティストであるナオミ君が作ったストリートアーティストのためのギャラリーはとてもかっこよかったし、本当の意味でインディペンデントに、自らの足で立って活動をしているナオミ君に、当時の僕は嫉妬していたとも思う。ちょうと同じ時期、同じ中目黒で、僕は「GAS SHOP」というギャラリーショップをやっていて、バンクシーをはじめその当時活躍していたアーティストやグラフィックデザイナーの展覧会を開催していたのだけど、実は「大図実験」も当初は「GAS」という名前だった。「GAS SHOP」と名前がかぶるということで名前が変わったことに、僕はその当時とても後ろめたい気持ちになったし、その気持ちをずいぶんと引きずっていた。



そんなナオミ君から、以前MONROとコラボレーションして作った彼のアートワーク(現在パラダイスアレイに飾ってある上の写真の作品「villy」)がプリントされたテントが強風で破れてしまったので、その生地を使って山と道サコッシュを作って欲しいと言われたのだ。僕はその対価をお金ではなく、山と道のためのアートワークを作って欲しいと提案した。そこから思わぬ形で今回のプロジェクトがはじまった。ナオミ君に最高のアートワークを作ってもらったこと、一緒にプロジェクトを行うことを、あの当時の自分に伝えてあげたい。


このプロジェクトは転がっていく

山と道とナオミ君のBig O Projectで何かイベントをやろうと話していると、ナオミ君から「山の人ってビールが好きだよね」という話が出た。たしかに、僕が知っている山好きはみんなビール好きだ。「アキオ君を誘おう」とナオミ君。鎌倉、逗子が誇るローカルビア「ヨロッコビール」を作っているアキオ君に聞いてみると、「やるよ」と言ってくれた。大好きなヨロッコビールと一緒にいつかイベントを一緒にできればと思っていたので、僕は嬉しかった。実は、アキオ君の奥さんも山と道を手伝ってくれている。ヘンリーTシャツやアノラックのパターンはアキオ君の奥さん、サトミさんの手によるものだ。サトミさんがナオミ君のテントを解体してサコッシュに生まれ変わらせ、アキオ君がイベント当日にヨロッコビールを注いでいるなんて、素敵じゃないか。




このプロジェクトは転がっていく

その「ヨロッコビール」のあのインパクトのあるラベルデザインを手がけたのは、ニュージーランド人のデイヴィッドだ。「生意気」という名前のクリエイティブユニットの一人で、数年前までは鎌倉に住んでいた。国内を転々としたのちに、家族と一緒に故郷のニュージーランドに泣く泣く帰っていったのだけど、山と道には彼の描いたなんともチャーミングで不思議な魅力をもった熊の絵が飾ってある。ディビッドも僕が鎌倉に移り住み山と道を始めるずっと前からの知り合いで、前職のGASBOOK時代には「生意気」の作品集を作ったこともある。



そのデイヴィッドが日本に帰ってきて、神田の手と花(テトカ)で個展を開催するというので、初日に行ってみた。久しぶりにデイヴィッドと会って作品を見せてもらっていると、そこにナオミ君もいて、ライブプリンティングをしていた。会場の前には払い下げの消防車を改造したなんともすごい車が止まっていて、デイヴィッドの友達のトージバのカンちゃんがその荷台に設置されたアースオーブンで料理をしていた。

デイヴィッドは日本からニュージーランドに帰ったらもう2〜3年は日本に来れないので、その前に日本を回って展示やワークショップを開催していく予定だという。話が色々と広がるなかで、京都の話になった。京都の僕が大好きな呑み屋、「村屋」にデイビッドは行ったことがないという。「京都のサクラダファミリア、人間交差点」とも呼ばれる(?)一目見たら忘れることのできないカオスな内装に最高の酒とツマミがそろった「村屋」に、以前から僕はデイヴィッドの作品があったら面白いのにと思っていた。そして酒の勢いに乗って、ナオミ君とデイヴィッドを「村屋」に連れていき、そこでイベントをやろうと提案した。


このプロジェクトは転がっていく



翌日、僕は京都に行く用事があったので、さっそく「村屋」に行ってイベントの打診をすると、店主のシャコジロウ君はふたつ返事で「やろう」と言ってくれた。そのあとも用事をみつけては京都に行きイベントの形を探っていると、シャコジロウ君から、「夏目くんはイベントのとき、いつまで京都にいるの? 週末までいなよ(イベントは水曜日)。夏目君も何かやってよ。」と頼まれた。「村屋」はこの時期「鞠小路ワンダーランド」というお祭り期間で(シャコジロウくんは『酒合宿』と言っている)これに今回のイベントを組み込みかつ、僕も何らかの形で参加することになった。まさかただの酔っ払いの自分が「村屋」から頼まれるとは思ってもみなかった。

これがいま転がっている途中の話。まだ転がり続けていて、どこまで転がっていくのか、僕にもよく分からない。取り急ぎ下記が予定されているイベント内容です。みなさまのご参加をお待ちしています。



>山と道とBIG Oの詳細について

>オープンオーブン実験の詳細について



<イベントスケジュール>(5月12日現在)

山と道は本イベントの主催者ではありません。
山と道とBIG Oのイベントのみ問い合わせにお答えすることができます。




6月17日(土曜)
山と道とBIG O with ヨロッコビール

山と道 鎌倉ファクトリー 12:00~18:00